【Excel】ファイル内の画像を一括で保存する方法2選

Excelファイル内の画像を保存する時どの様にしていますか?
画像をコピーしてペイントへ貼り付け→保存でも画像として保存できますが、該当する画像が複数ある場合この方法だと時間と手間がかかってしまい不便を感じる事が多いと思います。
実はこうした悩みにはExcelファイルのファイル形式を変える事で一括で画像を抽出する事が出来る様になります。
本記事ではその2つの方法について次のデータを用いて解説を行っていきます。

- Excelファイル内の画像を一括保存する方法が分かる。
本記事での作業環境はWindows10、Microsoft365で行っております。
ExcelファイルのWebページ化
ExcelファイルのWebページ化は次の2ステップで対応出来ます。
なおExcelファイルを直接操作する為、必ずバックアップをした上で試して下さい。
①名前を付けて保存する
該当ファイルを開いた状態で、F12キーを押して「名前を付けて保存」を実行します。

この時ファイルの種類で「Webページ(*.htm;*.html)」を選択し保存します。

下記メッセージが出ますが、そのまま「はい」を選択して保存します。

②作成したファイルから画像を取り出す
指定した保存場所にファイル名の後に「.files」と続く名前のフォルダが出来るので、これを開きます。

フォルダ内を確認するとExcelファイル内で使用したグラフやオブジェクトが画像として格納されているので、必要な画像を取り出し、残りのファイルは不要なので削除します。

ExcelファイルのZIP化
ExcelファイルのZIP化は次の4ステップで対応出来ます。
なおこちらの方法もWebページ化同様にExcelファイルを直接操作する為、必ずバックアップをした上で試して下さい。
①取り出したい対象をコピーし、「図として貼り付け」
画像として保存したい対象(下記図ではグラフ)をショートカットキーCtrl+Cでコピー

ショートカットキーCtrl+Alt+Vで「形式を選択して貼り付け」を実行し、形式を選択して「OK」をクリックします。

貼り付けが行われると、図としてコピーした画像が作成されます。

同様に矢印のオブジェクトもコピーし、画像として貼り付けを行います。

②Excelファイルを上書き保存
ショートカットキーCtrl+Sで上書き保存し、ファイルを閉じます。

③ファイルの拡張子を「.zip」に変換
保存したファイルを選択、F2キーで名前の変更を行い拡張子を「.zip」に変換します。

下記メッセージが出ますが、そのまま「はい」を選択して変更します。

Excelファイルのファイル形式が変更され、zip形式のファイルになります。

④zipファイルを展開して画像を取り出す
ZIPファイルを展開すると「xl」というフォルダがあるのでこれを開きます。

「xl」フォルダ内の「media」フォルダを開きます。

「media」フォルダを開くと、先程図として貼り付けた画像がありますのでこれを取り出し、残りのファイルは不要の為削除します。

ZIP化する際の注意点
ZIP化する上で下記の注意点があります。
- 旧形式(.xls)のファイルは対応出来ない
- グラフやオブジェクトは「図として貼り付け」した物のみ保存出来る
旧形式(.xls)のファイルは対応出来ない
旧形式(.xls)のファイルではZIP化自体は出来きますが、ZI`Pファイル展開時にエラーが生じて中身を確認出来ません。
「.xlsx」のファイル形式は「Office Open XML」という仕様で出来ており、その中身は複数のXMLファイルと画像などの関連したファイルが規定の構造で圧縮された単一のZIP形式のファイルとなっています。
今回解説したExcelファイルのZIP化はこの仕様を活用した物なので、旧形式(.xls)では対応出来ず「.xlsx」のファイル形式のみ対応する事が出来ます。
グラフやオブジェクトは「図として貼り付け」した物のみ保存出来る
元々画像として貼り付けているものは問題ありませんが、グラフや矢印などのオブジェクトはそのままの状態でZIP化しても画像として認識せず取り出すことが出来ません。
ExcelファイルをZIP化→展開しても画像が作成されていない場合は、一度上記で解説した様に対象をコピー→図として貼付けをした上で試してみて下さい。
番外:「図として保存」
Microsoft365・Excel 2021の場合に限りますが、一括保存では無いもののファイル内の画像を直接保存する方法があります。
保存対象を選択し、「図として保存」する
保存したい対象(今回はグラフ)を選択し、右クリック→「図として保存(S)」を実行します。

保存したい場所を選択し、画像として保存します。

選択したグラフが所定の場所へ画像として保存されます。

以上で解説は終了となります。
少しの手順で簡単に画像を一括で保存する事が出来るので、元のファイルをバックアップした上で自分がやりやすい方法を選んで是非活用してみて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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